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MEMBER’S VOICE Vol.361

2025/06/26 |

【玲央】

SHADOWSの皆さん、こんにちは。

予め言っておきますが、今回のメンバーズボイスは相当長いのでご覚悟を。

少し日が経ってしまいましたが、4月から始まったXX act:5 TOUR’25「UNDERNEATH THE GREED」も、今月20日のO-EAST公演をもって無事に完遂いたしました。

ご参加いただいた皆さん、また参加できずともツアーの成功を願ってくれていた皆さん、本当にありがとうございました。

ここから話す内容はツアーファイナル翌日のトークイベントと内容的に重複しますが、このメンバーズボイスが届いた方全員が参加できたわけではないと思いますので、どうかご容赦ください。

4月にリリースしたリテイクアルバムにも関連しますが、今回のツアーでは、結成当初に掲げた「10年後、20年後に演奏しても恥ずかしくない楽曲制作」という目標達成の成否を、ライブという実体験を通して感じたてみたかったという側面がありました。

もちろん“廃盤となり手に入れられなくなった音源を、現メンバーによる完全な形で収録・リリースし全国ツアーをまわる“という目的が主であることに相違はないのですが、個人的に20周年のこのタイミングで、当時の自分たちの意思が間違っていなかったのかどうかを確かめたかったんです。

この全国ツアーを終え、当時の楽曲が想像以上に受け入れられていると感じるとともに、ここまでの成果が得られたのは、初期の3人だけでなく、後に合流したメンバー、スタッフ、そしてファンのみんなという、過去から現在までlynch.というバンドに携わってくださった方々全員のおかげだと痛感いたしました。

lynch.は本当に多くの人に愛されているバンドだと思います。

この気持ちを忘れず、30周年、40周年と目指していく所存です。

どうぞよろしくお願いします。

 

また今ツアーの会場選びに関してもこだわりがあり、「結成当初にお世話になった会場を中心に組んでいただきたい」とライブ制作会社にお願いしておりました。

当時は、レギュラーとして活動している地元のライブハウスの紹介状がないと、なかなか他県でライブが出来ない慣習が残っていたのですが、特定のライブハウスの色が付いてしまうことを避けるため、どのライブハウスにもレギュラーとして属することなくlynch.の活動はスタートいたしました。

故に初めて全国ツアーを組もうとした時、当然のごとくその“紹介状の壁”に当たってしまい、バンドの窓口だった僕がブッキングの依頼をしても、その返答は厳しく、ほぼほぼ門前払いの状況でした(笑)

相手の立場からすれば、それなりに活動歴のある人間からの依頼だとしても、携帯の連絡先ぐらいしか知らないような一個人からでは正直頷けないですよね。

急なキャンセルや音信不通などのリスクを考えれば、責任者として“断る”という選択肢の方が懸命な判断だと理解できますし、出演が叶わなかったライブハウスさんに対しては、当時から遺恨を残すようなことはなかったので、くれぐれも誤解しないでくださいね。

それでも僕を、バンドを信じて出演させてくださったライブハウスさんっていうのもいくつか存在し、後ろ盾のなかった自分にとって、それはもう救われる思いでした。

現在のlynch.を顧みてキャパの問題でご迷惑をおかけすることになるとの予想が出来ていた分、ファンの皆さんに対して心苦しい部分もありましたが、その時のご恩を返すためにも今回のツアーでは是が非でも伺いたかったんです。

会場入りした際や終演後に、当時お世話になった方たちに直接感謝の気持ちを伝えられたこと、「またおいで」と笑顔で見送ってくださったことがとても嬉しく、ライブ以外でも幸福感に溢れるツアーでもありました。

ワガママ言ってごめんなさい。

そして「また機会があれば今回のようなツアーをやりたい」という思いが強くなる中、ツアーファイナルにおいて同様のツアーを含むこの先の予定を発表させていただきました。

まずは新たなるリテイクアルバムのリリースと、それを引っ提げての全国ツアーの開催に関してですが、明徳が未参加だった頃の作品とライブを、完全体となった現在のメンバー構成で網羅いたします。

次回のツアーも思い入れのあるライブハウスばかりで、言ってしまえば今年開催する2本の全国ツアーは、lynch.にとっての“巡礼”のような感があります。

加えてLIMITED 3 DAYSや主催をはじめとするイベントの出演も多数決まっており、それら全てを経て迎える20周年企画のファイナル・東京ガーデンシアター公演では、新たな歴史の一歩を踏み出したいと考えております。

lynch.のこの先を見据えての大事な公演となりますので、大いに期待していてください。

長文にお付き合いいただきありがとうございました。

それではまた。

 

玲央

 

 

※インストアの際にもご質問いただきましたが、6月20日のツアーファイナル(厳密には次回作の制作時)より新調したピックを使用しております。

今回のデザインは、今年1月に参加したトークイベント「昭和の残党」でもお世話になった三崎了さんという方にお願いしました。

僕の生い立ちをお話しさせていただき、お任せする形で制作していただいたのですが、即答でOKを出すくらいに気に入っております。

今後はこちらのピックをメインで使っていきますので、ライブ等で手にする機会があれば大事にしてくださいね。



https://shadows.lynch.jp/lgu5
https://shadows.lynch.jp/kz77
https://shadows.lynch.jp/qvs7

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